クッキーのお話

「クッキー」という言葉はアメリカから来た言葉です。
「クッキー」の語源はオランダ語でお菓子を意味する言葉「クオキエ」(小さな菓子)から来ています。
オランダ人がアメリカに渡り、クオキエを作って売ったところ大人気となり、
あっというまに全土に広まったということから、
のちに、この種のお菓子をクッキーと呼ぶようになったという話です。
アメリカでは一般的に「クッキーズ」(cookies)と呼ばれ広く人々に親しまれています。
一方、日本で「クッキー」という名称を最も早い時期に使ったのは、泉屋東京店です。
創業者である泉伊助・園子夫妻が「泉屋」の看板を掲げ
「日本で初めてのクッキー」を京都で売り出したのは1927年のこと。
園子夫人がアメリカ人宣教師夫人にクッキーの作り方を教わったのがきっかけでした。
敬虔なクリスチャンだった泉夫婦は、当初どんなにクッキーの評判が高まっても、
家庭で愛情をこめて作るホームメイドクッキーであることにこだわりました。
泉屋では、現在にいたるまで、伝統に受継がれた味、形、製法をほとんど変えていません。
今もひとつひとつ、真心込めたホームメイドの精神に徹し続けているのです。
泉屋がホームメイドクッキーに徹しつづけるのは、
そうした創業時の精神が今も息づいているからなのです。